突然、家族や身内が急死して何をしてよいかわからず困ったときは、まずここを読んでく
ださい。大切な家族を亡くされた方には御悔やみ申し上げます。
身近な方が亡くなると普通、冷静でいられません。その時にこのページが少しでもお役に
たてれば幸いです。まず最初にどのようなことがあり、どうしたらよいのか書き記しました。
きつい表現もありますが、気を悪くなさらずにご参考になさってください。
突然の電話
「お○様が病院に運ばれました。医師がすぐ来いと言ってますので、大至急来てください。」
と、救急隊や警察から電話があります。そのときには死亡したとは伝えられません。
「医者がすぐ来いと言っている」ということはまことに残念ですが、ほとんどの場合(お○様
が死亡されたので本人確認に来てください)という意味が多いです。気をしっかり持って、そ
の病院に行かなければなりません。このとき、自分では思っていなくとも動揺していることが
多いので、自動車の運転は、深夜などやむを得ない場合をのぞき、自分でしないで誰かに頼む
など運転しない方がよいです。日中なら電車とタクシーで移動した方が早いです。退院手続きで、
荷物がある場合の運転は、ほかの人になるべく頼みましょう。
持っていくもの
現金
病院の支払い、行き帰りの交通費や食事代などを10万円くらいは用意しておきます。それ以上
かかるものは請求書を送ってもらえると思います。
免許証や保険証
本人確認の際必要となるかもしれないので、一応持っておいた方がよい(故人の物も)
故人の社員証
職番がわかると大きい会社なら総務が動いてくれて葬儀社の手配もしてくれるかもしれません。
電話帳携帯電話
後でほかの身内に連絡するため
自宅で亡くなったとき
自宅で倒れているのを発見したとき、救急車を呼んで蘇生処置をしてもらうわけですが、蘇生
しない場合は救急車は引き上げ、警察扱いとなります。最寄りの警察署か110番に連絡して下
さい。警察がきて調査が行われるので、仏様にはかわいそうですが現状をそのままにしていな
くてはなりません。警察の調査が終わるまで勝手に布団に寝かしたりしてはいけないのです。
事情聴取や現場検証で問題がなければ布団に安置できますが、そうでない場合は、検視官(検
視技能を持った警察官)による検視が行われ、死因がわからないときには検案(医師による遺
体の診察)があり、それでも究明できないと行政解剖(東京都23区内では監察医務院)がお
こなわれます。この時に棺を用意することになるので葬儀屋さんに連絡します。御遺体は行政
解剖が終了後に身内に引き渡されるので、葬儀屋さんと共に監察医務院に引き取りに出向きま
す。事件性がある場合(他殺の疑いがある時)は司法解剖になります。都心部では東京大学か
慶應大学の医学部もしくは依託を受けた医科大学です。司法解剖になった場合は、ご遺体が帰
るまで日延べになることがあります。倒れているのを発見し近所の医師を呼んで診てもらった
としても、※後述しますが死因がわからないときは警察に報告する義務があります。
お困りの時は、遠慮なさらずに、牧野総本店にお電話でご相談下さい。
フリーダイヤル 0120506272
病院にて
普通の病死の場合、まず医師の説明があります。
どのような治療をしてどうだったかの事実だけ述べられます。
そして死亡確認を一緒にするように言われます。
本人であるかの確認と瞳孔が開いているかの確認、時間の確認。
「○時○分死亡」と死亡が確定します。
医師の説明の後、死亡診断書が手渡されます。
次に急死(死因が不明の時)であれば警察による事情聴取があります。持病があったかどうか、
住所氏名の確認等があります。後日、死亡診断書(死体検案書)のコピーを担当の警察署に提
出するようにいわれるときもあります。
※救急車で病院にはこばれ、入院中に医師が死を看取ったとしても、死因が明らかでない場合
(異常死)は医師は24時間以内に警察に届け出(医師法20条)、警察が死体の検視をし、犯罪
性の有無を調べます。同時に医師による検案(遺体の診察)が行われます。
犯罪性なしの場合、医師の死体検案によって死体検案書が作成されます。検案によっても死因
が究明されない場合は、遺族の希望があれば病理解剖を行うか(有料が多い)監察医制度の地
域(東京都23区など)では遺族の同意がなくても監察医務院で行政解剖を行って死因を調べ
ます(東京都23区内は解剖も搬送も無料)。犯罪性ありの場合、司法解剖になります(刑事
訴訟法第129条)。東京都23区以外では医師の検案も解剖も搬送費も有料で、ある程度高額
なことが多いです。
搬送準備
以上が終わると、
病院側から「すぐに葬儀屋を決めて迎えにきてもらってください」といわれますが、自分が
喪主でなければ、自分一人で判断がつかない場合も多いでしょうから、家族(特に喪主にな
るべき人)に連絡をとり判断を仰ぎ、遺体をどこに安置するかを決めなくてはなりません。
(自宅か、葬儀屋さんの霊安室などに安置するか)そして故人を指定場所に寝台車で搬送し
ます。ですから葬儀屋さんを決めなくてはいけないのですが、ここであわてずに。
病院でも寝台車(葬儀屋さん)を紹介してくれますが、信頼できる葬儀屋さんを知っていた
なら、そこに連絡して迎えにきてもらいます。遠方の場合のノウハウもあるので知り合いの
葬儀屋さんに相談し、指示を仰いだ方が結果的によくなります。(例えば郊外で亡くなって
都心の自宅などに帰る場合、都心から迎えに行くよりは、地元の業者に搬送を頼んだ方が時
間も費用も節約できる場合が多い。良心的な葬儀屋さんならそう勧めるので、手抜きだとは
思わないでください。もちろんご依頼があればすぐに出発しますが)
葬儀屋さんに連絡すること
病院や警察の名前、住所、電話番号、お帰りの時間、場所など
警察の検視があるときはその時刻など
警察の指示があるときはそれに従う(解剖が確定すると棺を用意しなければならないことが多い)
ほかの親戚には、安置する場所や時間が確定してから連絡しましょう。
解剖があると半日からほぼ一日中帰れないこともあります。病院に来てもらうことにすると、多くの人が霊安室で待つ時間が長くなるだけです。
このへんは状況を見て臨機応変に対処してください。
できることなら、お通夜の日までは一晩でも自宅で布団に寝かせてあげて家族で仮通夜をして見守ってあげたいものです。
※メモ
預金や貯金が凍結された時
故人の死亡が銀行などに知れて口座が凍結されても、故人の遺産相続人全員の同意があれば、すぐに凍結を解除し解約できます。全員の同意がないとお金をおろしたり解約できません。
銀行によっては必要なものが違うかもしれませんが、およそ次の通りです。
通帳と銀行印と遺産相続される人を確定できるもの(戸籍謄本および全部事項証明書など)故人の遺産相続人全員の委任状とを提出すれば解約できます。
実際の正式な手続きに必要なもの
死亡診断書のコピー
遺産分割協議書(法廷相続人全員の実印要)
謄本(故人の法定相続人が故人の生前までさかのぼって協議書の届出相続人と差異が
ないかを確認する)
相続人全員の印鑑証明書
使用していた通帳とカード
貸し金庫を借りていればカギや金庫用のカード等
必要な書類を揃えればすぐに凍結は解除されます。
要は、遺産相続にまつわる種々のトラブルを避けるために銀行が預金を凍結するのですから、遺産相続人全員が同意していることを証明できればよいということです。
銀行預金はこれで済みますが不動産や証券などがある場合は別に話し合い相続人同士で協議し手続きをして下さい
タクシー代などの交通費や細かい支払いが嵩んできます。相続税では、葬儀にかかる費用はよほど贅沢にしない限りは経費として控除されますので、領収書は全部とっておきましょう。
簡単ですが「身内が急死したとき」に最初にするべきことを記しました。
遺産相続放棄について
亡くなられた方に借金等の負債があった場合に相続を放棄する権利。
その一部でも動かすとその権利が無くなり負債を被る事もあります。